千佳室

主にゲームの世界観やらの深掘り考察感想などが多いようです

ここはもはや君の知っているハイラルではない。ゼルダの伝説ティアーズオブザキングダムをクリアした感想

エンディングをむかえた程度でこのゲームが終わると思っているのか!?
…ということで未だに無限に探索を続けているわけだが。

※ストーリー全てのネタバレ
ハイラル史をある程度把握してる前提の話をしてるので、よく知らない人はそれを予習してから見なさい。
公式のポータルサイトにも時系列順に各作品乗ってるけど詳細まではなく…
ネットでもファンが整理したり解説したりしてるものは多々あると思うけど、誤情報や想像なんかが含まれると思うので
↓の動画を勧めておく(全3本)

ゼルダの時系列が『もっと』詳しく分かる動画①【天地創造~時のオカリナ】ハイラル史(ゼルダ史)設定解説 - YouTube

個人的にゼルダ考察に関しては世界一信を置いてる人です(これに関しては考察ではなく事実情報を整理して説明している、というもの)。


↓これは私のリアルタイム感想
youtube.com

ゼルダの伝説ティアーズオブザキングダム略してアダム(Twitch)

シリーズまあまあやってるプレイヤーとしてハイラル史がどうだとか時間軸がどうだとか色々考察、予想しながら進めていたのだが、そもそも冒頭から衝撃の名前や設定を次々出されて大パニックに陥り、進めていくうちに…

これどの時間軸にも入らないな!?入りようがない!
敗北、子供時代、大人時代3ルートどころか時のオカリナともスカイウォードソードとも繋がらない!

・初代ハイラル国王ラウル
この時点でおかしい。そもそもハイラル王国はスカイ後に女神ハイリアの生まれ変わりであるゼルダを中心に建国されたはず。ならば初代国王はゼルダまたはその夫になるはず。
それに今までのハイラル史に一度もゾナウは登場していない。
ということで一度ハイラルが滅びた後長い時を経て新たに建国されたハイラルのことかなとか思っていたがそれもなんかおかしい。
何より我々の知っているラウルはハイリア人で時の神殿を作った人物で光の賢者である。そのラウルから名前をもらった後の時代の人物かとも考えたが「初代国王」がノイズになる。

・本作でガノンドロフが魔王になる瞬間が描かれる
ガノンドロフが魔王になったのは時のオカリナトライフォース(力のトライフォース)を手に入れたからのはず。
本作でその時の様子を描かれたものではないし、その時の国王夫妻はラウルソニアではないし、その時のハイラルは初代国王の時代ではない。
時のオカリナと矛盾する。ということは時のオカリナ以後のハイラル史全てに当てはまらないということ。

・封印戦争というワードがすでにミスリードだった
我々の知る封印戦争はオカリナで時の勇者が敗北してガノンドロフトライフォースを揃えて魔王ガノンになってしまったので、賢者達が苦肉の策でトライフォースごとガノンを聖地に封じた(そこから神トラに繋がる)ものなので、本作とは全く違う!もちろんハイラル建国直後の初代国王時代の話ではないし。

そういうところから本作はどうあがいても今までのハイラル史の分岐前分岐後含めてどの時代にも当てはめるの無理だ!と結露。
ながらシリーズ各作品から、あらゆる時間軸の様々な要素が散りばめられているので、「どの時間軸でもないけれど、同時に全てである」みたいに受け取った。スター・システムとか言い換えるとしっくりくるかも。地名とかもあるし。
今までのハイラル史に当てはまらない、という点でも「ゼルダのアタリマエ」を見直したものなんだろうなあと。かつてファンがあんまり言うからしょうがなくハイラル史を公式として出したけど、それが新作の設定作る時のしがらみになってしまいかねないから(というのは出す前から制作が思っていたはずのこと)もういっそどう考えてもどこの時間軸にも当てはまらない新生ゼルダを作っちゃえという気概を感じた。
せめてこの時間軸では魔王が完全に滅されてハイラル永遠に平和であれ…。
どこにも当てはまらないと結論づけはしたけど前作でルトやナボールへの言及があったので、オカリナとは違う何らかの形で存在していたのだろうと想像。

前作でハイラルの歴史はガノンという名の厄災に見舞われてきた歴史って言われてたの、前作時点ではシリーズのガノンのことかとばかり思ってたが、全部が今作の建国時代に封印されたガノンドロフから漏れ出た「厄災ガノン」のことだったんだ…。
そして厄災ガノンという存在自体、封印されたガノンドロフの余剰エネルギーでしかなかったという…。とんでもねーよ秘石1個で魔王化したガノンドロフの潜在能力…。
その厄災の脅威の歴史の中ではシリーズの勇者と姫の魔王との戦いと似たシチュエーションもあったのかもしれない。

また本作前作の世界観においてはシーカー族はゾナウ族の末裔だと思う(今までのハイラル史ではゾナウ自体が存在してこなかったのでそちらでは無関係と判断)。
シーカー族はハイリア人と異なる種族ではなくハイリア人の中の区分と明言されたので…(つまり生物的に大きな違いはないということで、ハイリア人とゲルド族は別種族として表記されてるので、ハイリア人とシーカー族はハイリア人とゲルド族よりも近い存在。種族的な違いではなくハイリア人の中の身分や組織のようなものと受け取った。というか過去作でもそう受け取ってた)。
ゾナウ族ラウルとハイリア人ソニアの子孫、もしくはミネルとハイリア人の夫の子孫が続いていく中で、純血ゾナウがいないからその血はどんどん薄まってハイリア人濃度が強まっていくわけだが、その混血の一族でゾナウの特徴が色濃く出た者、もしくはその混血の一族全てか。高い技術力や知性、白い髪などがゾナウと共通しているし、本作の神獣を模した頭装備がかつての賢者がつけていた仮面と言及されている(デザインが完全に一致している訳では無いが似ている)。神獣はシーカー族が作ったもの、その神獣の顔がゾナウの作った賢者の仮面と一致するということは、シーカーの技術はゾナウをルーツとしていると見た。
この考察があってるとするならシーカーを追放したかつてのハイラル王国って…その初代国王の血族を追放したという業に…。
ちなみに作中でラウル×ソニアやミネルの子供、子孫の話は一切出てきてないので、もちろんゾナウの血が完全に途絶えてる可能性もあるのだけど、いないと明言もされてないからいる可能性もある。またメタ読みになるけど子供がいたとしてもメインストーリーに関わりがないから物語のノイズになるということで描写しなかったのではないかと。(だったらメインストーリー以外の部分でちょっと言及してもいいのでは?というのはある。私もゲーム内要素まだまだ全部は見てないからもしかしたらあった?)
いやラウルとソニア両方の力を継いだゼルダがいる以上二人の子孫のはずだわ!子供いたはずだわ!

・あらゆる時間軸の様々な要素(リフレイン)が散りばめられている、のピックアップ
マスターソードが光り聞き覚えのあるSEが鳴る:スカイウォードソード
光の賢者ラウル:時のオカリナ
天から降臨した神の末裔ゾナウ:スカイウォードソード(ハイリア人は大空のスカイロフトに住んでいたが終焉の者消滅後地上に降りて暮らし始めた。ゼルダは女神ハイリアの転生)
封印戦争:神々のトライフォース
ガノンドロフが力を得て魔王化:時のオカリナ(本作では秘石、オカリナではトライフォースという差異)
魔王化したガノンドロフが終焉の者を想起させるデザイン:スカイウォードソード
ゼルダのフリをするガノンドロフトワイライトプリンセスガノン憑依ゼルダ
六人の賢者:時のオカリナ
賢者の子孫が新たな賢者として覚醒:風のタクト
4地方の異変とその解決演出:ムジュラの仮面
デクの樹サマが魔物に蝕まれている:時のオカリナ風のタクト(本作の被害規模はそれらよりさらに酷い…取り返しがついた点はオカリナよりマシだけど)
ゴーレム:スカイウォードソードの機械亜人
魔王を滅しきれずに封印する:いつものゼルダ
最終決戦直前のザコラッシュ:スカイウォードソード
空に浮かんだ文明:スカイウォードソードトワイライトプリンセスふしぎのぼうし
表向きはハイラル王国に忠誠を誓うガノンドロフ時のオカリナ
いやスカイ多いな!1つ前に出たのがスカイHDだったことで色々文脈乗っちゃってるし、並行してスカイHDも作ろうってなったから色々意識した要素入れたのもあるんだろうなあ。ゼルダのアタリマエの集大成でありはじまりの物語である作品とアタリマエを見直した作品が並ぶ…対比…?この…えっと…(語彙無)。